45歳を超えた企画者の5つの働き方

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ぼくは45歳です。けっこう大きなサイトでWebサービスの企画/起ち上げ/運営にたずさわり、独立して苦労もしたけれど、海外でサービスを起ち上げたり、会社の創業に関われたりしました。いまはかつて在籍した会社に出戻りさせていただきマネジメントにも関わらせていただいています。
1999年のi-mode黎明期音楽業界からインターネット業界に転身したので今年で17年になります。インターネットのメディア/コミュニケーションサービスの業界において17年のキャリアで45歳というのはけっこうな高齢者です。ホリエモンの1つ上、CA藤田さんの2つ上、はてな近藤さんの4つ上、家入さんやメルカリ山田さんの7つ上など、まぁとにかく、長くこの業界にいてこの年齢ならそれなり成功して財をなしそれなりの役職がついていなきゃおかしい年齢ではあります。
しかし37 歳当時はあまりマネジメントに興味がもてず、ずっとプレイヤーとしての企画者でありたいという思いが暴走して独立したという経緯があります。
トシをとっても企画者を続けたい人の参考になるかどうかわかりませんが、そういう人たちのためにぼく個人の体験をここに書いておこうと思います。

  1. 若い感性をむりやり理解しようとしない
    ぼくのチームの半数は20代です。もう我が子でもおかしくない年齢です。彼らに限らず、若い世代の人たちと話していると意識や感覚が自分とまるきり違うことにハッとします。中には経験上絶対受け入れられないこともあります。説明をきいても理解ができないことが頻繁にあります。ただそれが彼らの同世代からは共感を得られていることも多くあります。どれだけ経験実績豊富でもその事実に抗うことはできません。
    彼らはインターネットをインターネットとして特別に見ているわけではなく、いわば蛇口をひねると水が出てくる水道のような感覚でいます。それに加えいわゆる「スマホネイティブ」であり「SNSネイティブ」でもあります。
    そんな彼らの感性を45歳に理解できるわけがないのです。いさぎよくあきらめ、味方の若い人を信じましょう。

  2. 自分の強みを知りつつ、得意分野を増やす
    そんな彼らと市場で競合し、社内で共存するためには、自分の強みを伸ばすしかありません。
    その分野領域において少なくとも会社で一番の存在になる努力を続けましょう。情報は誰よりも早く得て、実践し、誰よりも正確に理解する必要があります。その実践はどこでもできます。できれば社外がベターです。自分で運営できるメディアやサービスを持つことができれば一番です。情報を知り、実践し、理解したことを自社事業でフィードバックできるようになりましょう。

  3. 学び、考える時間を減らしてはいけない
    この業界、勉強しなくてはいけないことはどんどん増えています。上記の情報はネットや座学で手に入れられるものだけでは不十分です。異業種、異職種、異言語、異世代の人と直接ふれあうことが一番効率的です。情報では得られない感覚やセンスはリアルに得るしかありません。
    遠距離通勤の私にはなかなかそんな時間がないので、通勤電車に乗り合わせる人の観察、例えばスマホでなにをやっているかとか、おしゃべりの内容に耳を傾け、気づいたことは手元のスマホで記録しています。場合によってはTwitterやFacebookでその内容についてシェアすることで第三者や当事者の知見を得られることもあります。
    大切なことは、世の中のあらゆることを〈我がコト〉として捉えることです。それが自社や担当事業/サービスにおいてどんな影響がありどういう展開ができるか考えます。必ずしも自社で考える必要はありませんがけっして他人事として捉えないこと大切です。
    エンジニア同様、企画者も体力勝負です。徹夜もできない身体になっています。寝ることはとても大切です。でも起きている間は常に考え続けましょう。

    ちなみに一昨日はExcelと格闘する夢をみました…。

  4. 世界を広く捉える
    この10年でこの業界が大きく変わった要素に「スマホ」「SNS」に加えて「グローバル化」があります。
    10年前は国内市場を牛耳っていたのは日本企業でした。Yahoo!は米国企業ですがヤフーは日本企業です。いまはFacebook、Twitter、Google、みんな海外企業が日本市場に直接乗り込んできて、世界規模で市場を獲っています。
    これは日本企業が世界市場を狙える可能性であると同時に、日本市場で勝つことさえむずかしいという限界でもあります。可能性〉というポジティヴ要因と限界〉というネガティヴ要因が両極端で共存している現在をどう捉えて、どう企画するかか問われています。
    企画の利用者が日本人だけではなくなったという大きな変化を受け入れる必要があります。

  5. 常にポジティヴかつ冷静でありつづける
    企画者は常にポジティヴであるべきです。もちろん数字が達成できなかったり、企画が通らなかったり、コミュニケーションが上手く行かなかったり、頭を抱えることはたくさんあります。
    しかし企画者はそのチームの空気を作る人でなくてはなりません。ネガティヴになった瞬間にチームは停滞します。ポジティヴであること、ポジティヴに転化することこそ求められるスキルです。
    また45歳だからこそ求められるのが冷静さです。数字は常に冷静です。同時に数字に惑わされないことも冷静さです。数字のトリックを見破り、この時こそ自らの知識と経験を発動して冷静に乗り切りましょう。

    ソウル・フラワー・ユニオンの「向い風」という曲が好きなんですが、感情に走りそうなとき、内海洋子の "Cool down the brain, but keep the soul burning" というコーラスが頭のなかでリフレインします。なかなか実践できていませんが…




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このエントリ、実は朝の通勤電車の中で1の部分を書いていたものを直したものです。
昼間、周囲の仲間が共感していたこのエントリにインスパイアされたのでした。
▼35歳を超えたエンジニアの5つの働き方

私の名刺には「プロデューサー」と書かれていてフリーランス時代も「Webプロデューサー」と自称していました。ただこの言葉の規定は業界によっても企業によっても様々なのであえて「企画者」としました。
年齢設定も職種も違うし、なにより私の5つは思いつきでしかないのですが、この方が5番目に挙げてらっしゃる「何のために働いているのかを改めて認識する」についてはとても共感します。
「お金が稼げるならなんでもやるぜ!」ではなく、仕事が生活のためではなく、社会のために有益なことなのか、そのために自分はなにができるのか、という意識はここ最近になって急激に感じるようになったことです。
それはやはり家庭を持ったことによる意識の変化が大きいと思います。

生き馬の目を抜くこの業界で、家庭を持つ男としてどう戦うか、ということがトシを取ったあとの「働き方」に尽きるのかなぁと思います。

エラそうに書いたけどまだまだ一兵卒として精進します。


by champlasonic | 2016-05-09 19:35 | days | Comments(0)